成年被後見人が亡くなった場合の後見人が行う後見事務の流れについてお伝えしていきます。
親族・法定相続人への連絡
家庭裁判所への連絡
┗死亡診断書または除籍事項証明書(除籍謄本)の提出
葬儀社への連絡
終了時の登記申請書
┗死亡診断書または除籍事項証明書(除籍謄本)の提出
死後事務実施状況の遺族・相続人の確認
喪主確認
火葬埋葬の手続き(遺族・相続人確認)
┗後見人が火葬・埋葬を行う場合には家庭裁判所の許可が必要
┗成年被後見人の死亡後の死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為についての許可 申立書
入院費・施設費用等の支払
葬儀社への支払
未払い・未納分の確認
現金確認
財産目録作成
終了報告書作成
┗後見事務終了報告書
報酬申立
┗報酬申立書
報酬審判
報酬受領・交通費等清算
┗後見報酬受領書
金融機関への連絡(口座凍結)
┗各種支払と報酬の引き出しが終わってからで可
┗相続財産清算人選任申立書
相続人への連絡
相続引渡人確定(相続人全員の同意)
財産の引渡
┗財産引渡完了報告書
家庭裁判所へ財産引渡完了報告
成年被後見人の死亡後の死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為についての許可申立てについて
火葬埋葬の許可申立てを家庭裁判所に行う理由は、後見人の身を守るためです。
親族がいないと聞いていたケースで後に親族が見つかり、その親族等から後見人だけの判断で火葬や埋葬を行ったのではなく、家庭裁判所の許可のもと実施したと言えるために必要なんです。
成年後見人は被後見人が生存している間の身上監護や金銭管理を行うのが役割です。
なので被後見人が亡くなった後の遺体の引き取りや葬儀を行う義務はありません。
ただ、被後見人に親族や身寄りが無い場合…
あなたならどうしますか??
被後見人との関わり方や後見人の考え方にも寄るところですが、遺体の引き取りから簡易的な葬儀まで行う後見人もいます。
被後見人の遺体の引き取りや葬儀を行うことは後見人というか個人の裁量にもよるところなのでしょう。